人生楽ありゃ苦もあるさ

日々のつれづれや大好きなものを力いっぱい叫ぶ代わりに書き綴っています。サイト更新情報や、時々BASARA二次創作(小政、家政メイン)も。 

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128.戯れるように【戦国BASARA:小政】

おー、大漁大漁。
籠の中を覗き込んだ政宗が無邪気に笑った。
籠の中には二人して摘んだ山菜が沢山入っている。『大漁』とは些か表現が間違っているような気がするが、手に余るほど採れたことには違いない。
「随分摘みましたね」
「おう、今夜はコイツを使って腕を揮うぜ?」
まずは天麩羅だろう?和えものもいいな。それから…、と指を折りながら政宗は頭の中で夕餉の献立を考えているようだ。
なにしろ、生来の凝り性が高じて自ら包丁を握るまでになった政宗が作る料理の品数は豊富である。
ひとつの食材でどれだけの料理の抽斗が彼の中に隠されているかしれないのだ。
そんな主の様子を微笑ましく見つめ、小十郎は「楽しみなことです」と答えた。
「では、憚りながらこの小十郎もお手伝い致しましょう」
「ああ、頼む」
時として、政務を離れて趣味に没頭することも必要だと考えている。
殺伐とした乱世を否応なしに渡らねばならぬ身だ。日々に緩急をつけることも、癒しとなる清涼剤を見出すことも、過酷な世を生きてゆくうえで大切なことである。
限度を越えてぴんと張り詰めた弦は、存外呆気なく切れてしまうもの。
そのことを歳若い竜はちゃんと理解している。
「なあ、小十郎」
くん、と政宗が小十郎の袖を引っ張った。
どうしました?と問えば、「少し休んでいこうぜ」と誘ってくる。
「せっかくの陽気だ。このまま城に戻るのは勿体ねェ気がするだろ?」
饒舌な左の瞳が語る彼の真意を正確に汲み取れぬほど愚かな小十郎ではない。
政宗の申し出に小さく肩を竦めた小十郎は、それでも一応気休めに窘めた。
政務自体に滞りはないが、そうはいっても城主があまり長く城を離れる訳にはいかないだろう。
念のため留守居役に成実を据えておいたが──これは政宗の手料理で懐柔している──、普段の政宗の政務の量を考えたら今頃泣きをみているかもしれない。
「成実がべそを掻いているかもしれませんよ?」
「An?たまには俺の苦労も知っといた方がいいんだよ、成も。アイツだって伊達の人間なんだからな。とにかく、少しくれェ羽根を伸ばさせろ」
「まったく…達者な口ですな、我が竜の口は」
うるせェよ、と拗ねて政宗が口を尖らせる。その少しばかり幼い仕種に小十郎は眩しそうに瞳を細めながら頬を緩めた。
「ほんにしようのない。政宗様のご命令とあれば従うまで」
そう答えて、小十郎は政宗の手から籠を取り上げた。
せっかく摘んだ食材たちに───更には城で留守居を務めている成実には申し訳ないが、愛しい竜が満足するまでもう少し待っていてもらわなければなるまい。
「命令、じゃねェよ」
そんな野暮な真似、誰がするか!と笑いながら、政宗が両腕を小十郎の首に巻きつけた。
「では?」
小十郎を従わせるそれが〈命令〉というのでなければ、一体何なのです?
わざとらしく問うてみる。
「Ha!決まってんだろ」



こいつは〈おねだり〉っていうんだぜ?








開設日カウントダウンに合わせて「連続更新に挑戦してみよう!inブログ」最終日。
今日までの1週間、お付き合いいただきありがとうございます。
お借りしていたお題が6題だったので、7日目の今日は365題からです。





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