人生楽ありゃ苦もあるさ

日々のつれづれや大好きなものを力いっぱい叫ぶ代わりに書き綴っています。サイト更新情報や、時々BASARA二次創作(小政、家政メイン)も。 

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トナカイのストライキ【戦国BASARA:家政+小十郎】

許婚同士な家康、政宗(女)とかなり過保護(+心配性)な家康の未来の小舅殿小十郎のお話。
にょた仕様なので、本編折り畳みです。ご面倒をおかけします。
10日にアップした「日常までが~」でこのままでは終わらないと言いましたが、その続きとなります。
小十郎視点。
そして、この後たぶん血のクリスマス…(苦笑)。




「随分機嫌がいいんだな」
「An?」
ふり返った政宗と眼が合う。小十郎を捉える政宗の左眼が甘く解け、とろりと蕩けるように笑んだ。
十歳年の離れた可愛い妹は昔から年不相応に大人びたところがあったが、近ごろはそれが益々顕著になってきている。加えて蕾が咲き綻ぶかの如き甘い匂いと色を帯びてきて、知らぬうちに〈女〉になりつつあるのだと思った。
まさに蝶へと羽化する瞬間を嬉しく思いつつも、あとどれくらい自分の手許で大事に――それこそ宝物のように――囲われてくれるだろうと、自分の庇護下にあってくれるだろうと思うと複雑な心境である。娘を持った世の父親と似たようなものだ。尤も、兄妹の父はそれ以上に悶々としている――なにしろ娘への愛情が半端ではない――かもしれないが。
政宗が家同士の約定で定められた許婚の存在に反発して家を飛び出し、小十郎の許に転がり込んだのが今年の夏のこと。騒動は収拾したものの、居心地がいいのか、政宗は実家に戻らずそのまま居着いてしまっていた。就職と同時に独立し、気楽な一人暮らしを送っていた小十郎だったが、政宗が転がり込んできたことでそれまでの無味乾燥な日々が一転、華を添える毎日となっている。可愛い妹が待っていると思えば自然と帰宅も早くなり、仕事一辺倒の生活スタイルではなくなった。
「買い物に出かけたんだ」
小十郎のスーツの上着をハンガーに掛けながら、政宗はそんなことを言った。
今日は休日なのだが、小十郎はどうしても抜けられない仕事ができて休日だというのに出勤することになってしまったため、おそらく退屈したのだろう。気晴らしに買い物に出かけたのかもしれない。
何を買ったんだ?と問うと、政宗の瞳がきらりと光った。よくぞ聞いてくれた!と雄弁な瞳が語りかけているようだ。買ってきたものを披露したくてうずうずしている、といったところか。
(まったく………可愛いヤツだ)
クスリと笑ってみせる。
「ほら、見てくれよ小十郎。スゲーcoolだろ、勝負パンツだ」
ジャーンとばかりに綺麗なパッケージから取り出して小十郎の前に広げたのは、レースが施された――見ようによっては男を煽情させる――純白の下着だった。お揃いのガーターベルトまである。
「………………、」
一瞬声を失った。くらりと眩暈がする。
どうにも政宗は“恥じらい”というものが少々欠如しているようだ。兄とはいえ、小十郎も男である。年頃であれば身内であろうと少しは〈男〉を意識するだろうに。
大体、男を前に「どうだ?」と下着を見せびらかすのは如何なものか。それもまるで気に入りの玩具を披露するみたいに、そんな無邪気に。
「勝負パンツってお前……」
溜息混じりに呆れ顔で返す小十郎だが、政宗は全く頓着していない。
「黒とか赤もあったんだけどな、どれにしようか迷っていたら…家康が『白がいい』って言いやがるからさ」
「………家康、だと?」
途端、青筋が浮かんだ。
今、政宗の口から聞き捨てならない名前を聞いた。家康、だと―――?
(家康―――徳川の小僧かっ!?)
徳川家康。家同士が定めた政宗の許婚である。
突然知らされた許婚の存在に納得できず、反抗して家を飛び出すまでしたというのに、家康と出逢った途端、政宗は家康のことをあっさりと受け入れてしまった。
彼女が小十郎の許に転がり込んできた折、“お前がどういう選択をするか俺にはわからねえが…俺はいつだってお前の味方だ”と言ったことは偽らざる小十郎の本心だが、そうは言っても掌を返したような政宗の変化には割り切れないというか、納得できない部分がいまだにある。
あの小僧のどこが気に入ったのか。
小十郎にしてみればどんなに政宗が気に入っていようと、定められた許婚であろうと、掌中の珠の如き可愛い妹を横からかっ攫った憎き野郎でしかない。
「政宗…お前、まさかとは思うが徳川の小僧と一緒に行ったのか?」
「Ah~だって、ひとりで行ってもつまんねェし……」
下着を買うからにはランジェリーショップだろう。そのような所に、あの小僧と一緒に行ったというのか。
そんなことを仕出かすのなら、休日出勤をキャンセルしてでも――どうしても抜けられない仕事であろうと優先順位は政宗の方が上、だ――自分が一緒に行くべきだったと後悔しても遅い。
「それにな、これ家康が買ってくれたんだぜ?もうすぐクリスマスだし、ワシがプレゼントしよう……って」
「――――――っ!!!」
プレゼントを貰って満更でもない笑みを浮かべる政宗とは対照的に、今度こそ小十郎は声にならない悲鳴を上げた後、鬼の如き形相となった。
「徳川…家康…あの野郎、いい気になりやがって」
普段綺麗に撫で上げている前髪がハラリ、と秀でた額に落ちる。怒りのあまり、ふるふると小刻みに躰が震えた。
地を這うような低音で「一度きっちり地獄を見せてやらねえとならねえな…」と呟くに至って、漸く政宗も兄の異変に気付いたらしい。
「こ、小十郎っ、calm down!」
両手を伸ばして、小十郎の前髪をいつものように撫で上げようとする。何故か必死に。
「政宗っ、そいつは今すぐ店に返してこい」
「What?!どうしてだよっ。せっかくのプレゼントだぞっ」
「プレゼントだと?下心に決まっているだろう!大体男が女に服を贈るのは、そこに“脱がしたい”下心があるからだ!まして下着なんざ………なんの捻りもねえ、直球過ぎるだろうがっ。それともお前はあの小僧に脱がされてえ願望でもあるのかっ」
「はあっ?なに言ってやがる!小十郎だってオレに服とか買ってくれるじゃねェかよっ。だったら、お前もオレに対して脱がせたい下心があんのかよっ」
「な…っ、俺はお前の兄だぞ!妹を着飾らせてやるのになんの不自然もねえだろうがっ」
「小十郎のバカ野郎!!!」
「政宗っっっ」

街中がクリスマスムードに染まった12月のある日曜日。
(徳川……やっぱり一度地獄を見せねえとな)
家康の行為が招いた思わぬ不穏な展開に対して、この落とし前はきっちりつけさせてもらうと半ば八つ当たり気味に心に誓う小十郎だった。




お題配布元:love is a momentさま

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