人生楽ありゃ苦もあるさ

日々のつれづれや大好きなものを力いっぱい叫ぶ代わりに書き綴っています。サイト更新情報や、時々BASARA二次創作(小政、家政メイン)も。 

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蜂蜜味のリップクリーム【戦国BASARA:小十郎+(女)政宗(家政前提)】

許婚シリーズ(とうとうシリーズ名がついてしまった…)の小十郎と政宗兄妹話。
政宗が小十郎にべったりなのは、いつの時代も標準仕様。
(そして、そんな二人を前に悔しがる家康も標準仕様/苦笑)

話の流れの関係で省略してしまいましたが、政宗にリップクリームを塗ってあげる小十郎をね…いつか書きたいな、と。

出掛ける準備が整った小十郎は、いまだ部屋から出てこない政宗に向かって声をかけた。ドアひとつ隔てた向こうからはバタバタと忙しない音がしていて―――まだまだ準備完了とは言い難いらしい。「準備はできたか?」と声をかける以前の話だった、と思わず苦笑をする。
兎角、女というものは準備に時間がかかるから困りものだ。
尤も政宗に限って言えば、どれだけ待たされようと全く苦にならない小十郎である。むしろ男を待たせるのはイイ女の条件だとすら思っている。
それくらい小十郎は政宗を―――十歳離れたこの妹を溺愛していたのだった。
「Sorry,小十郎っ!」
待たせたと慌てて部屋から出てきた政宗の眩しさに、小十郎は思わず瞳を細めた。
これからお互いのクリスマスプレゼントを買いに出掛け、その後実家に戻って家族水入らずのクリスマスを過ごす予定である。特に政宗は誕生日を迎えた直後に実家を飛び出して以来帰っていないものだから、さすがにこのあたりで一度顔を見せないといよいよ両親に泣かれると思い、小十郎の方から帰る旨の連絡を事前に入れておいた。家に連絡を入れる小十郎の横で、「我ながら親不孝な娘だぜ」と悪びれることなく笑っていた政宗である。
「政宗。お前、リップクリーム変えたか?」
いつもと違う感じがしたので訊いてみると、驚いたように左眼を見開いて「Oh,」と声を零した政宗は、続いて嬉しそうに破顔してみせた。さながら咲き零れんばかりの華のようだ。
「よく気が付いたな、小十郎。女のちょっとした変化にすぐ気付ける男ってポイント高いぞ」
さすがだぜと無邪気に抱きついて賛辞をくれる政宗だが、もちろん小十郎のそれは政宗限定のことである。他の女性であれば、これほど敏感にはならない。
「家康も小十郎ぐらいすぐに気付けばいいんだけどよ。アイツ、そういうとこはてんでダメなのな」
頬を膨らませて許婚に対する不満を口にする政宗に対し、「政宗の変化に気付けないなんざ最低な男だな」とここぞとばかりに言ってやる。
往々にして“自分が文句を言うのは良くても他人が文句を言うのは許さねェ”ということがあるため、政宗の機嫌を損ねるかと思いきや、「だろうっ」と力いっぱい――珍しいことだ――同意を求めてきたので、よほどそのことを不満に思っているのだろう。
ざまあみやがれ、と家康の減点を内心ほくそ笑む小十郎だ。我が妹ながら政宗の男を見る眼は厳しいので、ちょっとの減点であっても大きく響く。
「ちなみに、このリップクリームな。この前小十郎が買ってくれたヤツなんだ。どうだ?」
ふふ、と口許を綻ばせて政宗がそんな嬉しいことを言ってくれた。
政宗の形良い唇を仄かなピンク色に彩っているのは、小十郎が以前買ってあげたリップクリームだった。
買ってあげたものを当人の前で身に着けてくれることほど嬉しいものはない。その点、政宗は男を喜ばせることが本当に巧かった。あまり巧すぎるのも心配の種になるが。
「よく似合う」
「Obviously(当たり前だろう).だって、小十郎の見立てだ」
ああ、またも嬉しいことを言ってくれる。そんなことを言われたら、ついついあれもこれもと買ってあげたくなってしまうではないか。
「まったく………お前は魔性だよな」
「Ha-ha.昔も同じことお前に言われたなア」
「昔?言った記憶はねえが………」
「おっと、なんでもねェ」
不意に零れた政宗の言葉を聞き留めた小十郎が怪訝そうに訊き返すと、政宗は少し慌てたように「こっちの話だ」と言った。まるで取り繕うみたいな態度は、潔い政宗にしては珍しいことである。
「政宗?」
「ほら、そろそろ出掛けようぜ」
にこり、と微笑まれてしまえば、それ以上追及する気も失せてしまう。それに、こんなことで楽しい時間を潰してしまうのは勿体ない。
そうだなと肯いて、一緒に玄関へと向かう。
「そういえば……徳川の小僧はどうしたんだ?」
「What?」
「今日はクリスマスイヴだろう?あの小僧がお前を誘わない訳はねえと思ったんだが」
クリスマスは家族と過ごすという欧米とは違って、日本では恋人や友人と過ごすイベントである。そういう日に政宗の許婚――いまだに認めたくないと小十郎は思っている――である徳川家康が指を咥えているとは思えなかった。むしろ攫っていきそうな勢いで誘ってくるのではと警戒していたのだが。意外にも肩すかしの印象は否めない。
「ああ、誘われたぜ。でも断った」
なんだそんなことか、と言わんばかりの口調で。
「だって、今日は家族で過ごすって約束していただろ?オレの家族は親父とお袋、それに小十郎だ。家康はまだ家族じゃねェ」
「政宗…」
「だから今日のオレは貸切だぜ?」
ほら、急がねェと時間が勿体ねェだろと笑って手を引っ張る政宗の無邪気さにつられるように、小十郎も微笑み返した。





お題配布元:love is a momentさま


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