人生楽ありゃ苦もあるさ

日々のつれづれや大好きなものを力いっぱい叫ぶ代わりに書き綴っています。サイト更新情報や、時々BASARA二次創作(小政、家政メイン)も。 

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恐惶謹言十二鼓 発行物

恐惶謹言十二鼓が終わるまでこの記事がトップです。


6月17日恐惶謹言十二鼓
東6ホール U-55 THE GARDEN OF SINNERS


6月17日開催恐惶謹言十二鼓の新刊は、小政です。
毎回のことで申し訳ありませんが、開場後1時間程度買い物等で本人は留守にする予定です。
お手数でも小銭をご用意いただけると大変助かります。
当サークル発行物(一部を除く)はR18となっておりますので、18歳(高校生含む)以下の方は閲覧、ご購入をご遠慮ください。
また、身分証明書等のご提示により年齢確認をさせていただく場合があります。
申し訳ありませんがその旨ご了解いただき、ご協力くださいますようお願いいたします。


【発行物】
●新刊
契情の檻(R18) 小政
52P/A5/500円
平成24年6月17日発行


遊郭パロ。用心棒小十郎×太夫政宗。
花街一老舗の遊郭に用心棒として腕を買われた小十郎は、高額な花代を積んでも一夜の夢を買いたいと客から望まれる隻眼の太夫と出逢う。
度々命を狙われる太夫の用心棒として宛がわれた小十郎を太夫は当初「用心棒など要らぬ」と頑なに拒んでいたが、次第に心を許し惹かれ合うようになる。
想いを繋ぐことが叶った夜、皮肉にも太夫の過去と小十郎の過去が一本の線に繋がった。
太夫の身を苦海に沈めた元凶は小十郎自身だったのだ―――。

サンプルは折り畳んでいます。


●既刊
小政100%(R18) 98P/A5/1,000円【小政】 ※再版しました。
わすれなぐさ~forget me not~(R18) 80P/A5/700円【小政】在庫僅少
小悪魔ヘヴン(R18) 26P/A5/300円【小政】在庫僅少
Fall in-完全版- (R18) 44P/A5/400円【家政】在庫僅少

貴殿の腕を見込んでの頼みというのは他でもない、と小柄ながらも恰幅の良い主が話を切り出した。
夜の華やかさとは違い、昼の花街は静かである。その花街一の老舗遊郭の主の居室で、小十郎は主と相対して端座していた。
(さすがは花街一羽振りのいい遊郭だ。主の居室の調度からして違う。ともすれば一国の殿様に匹敵しやがる)
諸国を流浪する小十郎の身では、本来敷居を跨げぬ場である。その所為もあって些か居心地が悪いのだが、そんなことは微塵も表には出さない。
茶をひと口啜って息を吐いた主は、改めて口を開いた。
「是非ともうちの用心棒になっていただきたくてね」
「用心棒?」
花街一の廓の主ともなれば、命を狙われることもあるのだろう。
「うちの見世は表と裏、二人の太夫がいてね。、“裏”というのはいわゆる陰間なんだが、その裏の太夫がこれまたはねっ返りで…」
「―――はあ、」
「客からの謂われない恋慕やら素気無く袖にされた逆恨みやらで、これまで度々命を狙われてきたんだ」
「つまり…その裏の太夫の用心棒、ということか?」
「如何にも。まあ、太夫は少々腕に覚えがあるもので、大概が自ら返り討ちにしてしまうんだが…とはいえ、うちの大切な〈商品〉だ。何かあってからでは遅い」
返り討ちとは随分と勇ましい太夫である。なかなか面白そうではないか。
「どうかね、片倉殿?」
元々小十郎はとある有力土豪の家臣だったのだが、主家が没落して禄を食めなくなり、諸国を流離う浪人となった。往時は戦場を駆け、また多くの武将の首を獲った猛将として名を馳せたものだが、今となってはそれも遠い昔の話である。
その剣の腕を買われたというのならば、小十郎に否やはない。どうせ主を持たない流浪の身だ。飯と寝床が確保されるだけでもありがたい。
(はねっ返り太夫とやらの用心棒か。まあ悪くねえ話だ)
ふ、と口許を弛ませた小十郎は、その話を受けることにした。


色道の極みは女色と男色、双方の道を知ってこそと言われる。
この見世は表では女が裏では男がそれぞれ春を売っていた。
取次役であろう若い衆に先導され、小十郎は裏楼に足を踏み入れた。
主―――楼主の趣味が良いのだろう。居室の調度を見て思ったのだが、それは此処でも同じで、表楼も裏楼も品良く纏められている。花街一の老舗だから、当然客層も目の肥えた上流階級が多い。そうした者達にもこれならば受け入れられる筈だ。
見世が開く時間にはまだ早いため、色子達もまだのんびりとしている。男衆に先導されて奥へと進む見知らぬ男が珍しいのか、好奇の目を向けてきた。時折「太夫の客か?」と囀る声が聞こえてくる。
「太夫、楼主様が申していた用心棒をお連れいたしやした」
部屋の前で跪いた男衆が伺いを立てる。どうやら太夫の部屋らしい。この襖の向こう側に件の太夫がいる、ということか。
「太夫、」
「All right.聞こえてる、入んな」
するりと襖が引かれ、男衆が脇に退く形で小十郎に道を譲る。どうやら先導は此処までということらしい。この先は一人で行け、ということだ。
すまなかったなと先導役の男衆に礼を述べ、部屋に足を踏み入れた。
踏み入れると同時に背後で静かに襖が閉められる。
裏太夫と呼ばれる廓最高位の男娼は、この時小十郎に背を向けていた。
一般的に陰間は数え十三くらいから二十歳くらいまでの者が、最も男客に好まれる。勿論二十四、五を超えた陰間もいるが、そういう者達は女客を相手にすることが殆どだ。
後姿から想像するに、大夫は二十歳前後だろうか。
「アンタが楼主殿の言ってた用心棒かい?」
肩に引っ掛けただけの派手な着物がふわりと舞う。裾を捌く衣擦れの音がして、太夫の顔が小十郎の方へ向いた。
真正面に捉えた瞬間、息を呑む。
(隻眼―――?)
花代をいくら積んでもその道の男達が一夜の夢を買いたいと願う、さすがは裏の太夫と思うほどに、青年は美しかった。こんなに美しい男は見たことがない。
しかし、青年は隻眼だった。右眼を覆う眼帯は刀の鍔だろうか。随分と厳つい。
こうした者達は顔も大切な商品であろう。ともすれば疵物と扱われても何も言えないだろうに、この青年はどうだ。隻眼であっても、少しもその冴えた美しさを損なっていない。それどころか、一層際立たせている感さえある。
隻眼の太夫―――初めて青年を見た際の客の反応というものに慣れているのだろう。彼は品定めをするように小十郎を凝視した後に、くすりと笑ってみせたのだった。
「楼主殿には悪ィが、手前の身は手前で護れる。用心棒なんざ俺には必要ねェよ」
己の力を過信する、そう言う奴が一番危ういのだ。きっと見世の主もそれを心配したのだろう。
「聞けば、度々命を狙われているそうじゃねえか」
「そういう輩をあしらって、俺はこのとおりちゃんと生きているぜ?それって必然的に俺の腕を証明してねェ?」
「今まではな。だが、この先もそうだとは限らん」
「Ha!随分と自信のある口っぷりだな」
「戦場を渡り歩いたからな。それなりに腕には覚えがある」
「ふうん。武人崩れって訳か。だったらひとつ手合わせ願おうじゃねェか。俺より強いってンなら考えてやってもいい」
「あア?」
意外な反応を返され、小十郎は思わず瞠目した。なるほど楼主の言うとおり、とんだ“はねっ返り”である。今のやり取りだけでも相当気が強そうだとは思ったが、まさか『手合せ願おうじゃねェか』とくるとは。
(売られた喧嘩は片っ端から買うクチだな、これは)
過去どんな命の狙われ方をしたのかはしれないが、こうして生きているのだから、確かに彼の言い分も一理あるのだろう。彼の生こそが必然的にその強さを証明している。
(まったく…とんだ太夫だぜ)
「どうだ?」
「楼主殿に腕を買われた身だ。買われた金子に見合う働きをしねえと、此方も存在意義を問われるんでな。とはいえ、太夫はこの見世にとって大事なお人だ。真剣の手合せなんぞして、万一にでも傷をつけたら大事だろう」
「An?俺に傷をつけるって?アンタ、大層な自信家じゃねェか」
構うもんかよと笑って挑発してくる。そういう仕種もまた艶っぽいのだが、挑発に乗る訳にはいかない。
「Hey,その腰の得物は鈍(なまくら)かよ」
生意気な口は煽るのも巧い。さて、どうしたものかといよいよ本気で扱いに困っていると、すっかり臨戦態勢の太夫が間を詰めてきた。業を煮やしたのか。小十郎の腰に素早く手を伸ばし、刀を抜こうとする。
「――――――っ!?」
が、すぐに気配を察知した小十郎の手が払い、返したところで彼の手を掴み取った。華の顔が綺麗に歪んだのを認めた刹那、今度は足を払ってその場に押し倒す。動きを完璧に封じたまま、小十郎は涼しい顔をして「どうした?」とわざとらしく問うてやった。
「これが戦場であれば、太夫は首を獲られているところだ」
怒りからか目許を赤くして小十郎を睨みあげた太夫は、悔しそうに唇を噛んでいる。
表が俄かに騒がしくなったのは、押し倒した際に思いのほか大きな音が出たからだ。廊下から室内を慮る声が聞こえたが、部屋の主は「なんでもねェ!」と言って全て追い払ってしまった。
自尊心の強い太夫である。こんな姿――喧嘩を吹っ掛けた挙げ句、打ち倒された姿――を見られることを良しとしないのだ。
「Shit!」
「確かに大夫はお強い。だが、一人ではどうしようもない場面だってこの先ないとは言えねえ。その時には俺が貴方を護る」
「――――――っ、」
譲らないとの決意を秘めた瞳で太夫を見据える。
「………好きにしろっ」
そんな小十郎の気迫に呑まれたのか。彼は吐き捨てるように告げて、悔しそうな表情を隠そうともせずきつい眼差しをついと逸らしたのだった。

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