人生楽ありゃ苦もあるさ

日々のつれづれや大好きなものを力いっぱい叫ぶ代わりに書き綴っています。サイト更新情報や、時々BASARA二次創作(小政、家政メイン)も。 

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111.これも貴方の計画だった?【戦国BASARA:小政+孫市】

ギリギリと唇を噛み締めた。
あの女が政宗の傍にいる時は、胸の裡は嵐のように吹き荒れていて感情を抑えるのにひどく難儀する。政宗が自分達二人の間にあった遣り取りを知らぬのをいいことに、おそらく此方の反応を窺って楽しんでいるのだろう。
嫉妬心を剝き出しにすればするほどあの女の思うつぼだとわかっているが、小十郎とて男である。己が最も大切にしている人に色目を使われて、心穏やかにいられる筈はない。叶うことならば、己以外の誰にも見られぬよう何処かに閉じ込めてしまいたいとさえ思っているほど―――昨今の小十郎は思考的に重症なのである。
それもこれもあの女が―――雑賀孫市が掻き乱した所為だ。
「政宗様、」
当初、雑賀衆との商談で表に立っていたのは小十郎だった。ところが、ある時から――孫市に『政宗を貰う』と告げられてからだ――商談自体政宗と孫市のトップ同士で行われている。頻繁に孫市が政宗の許にやってきては人払いをした部屋で、二人で長時間行っているのだ。勿論、竜の右目である小十郎とてその場に同席することは叶わない。それもまた彼らの意向だからだ。
当然小十郎としては気が気ではない。
ある意味孫市の存在があって情を交わすことができた二人ではあるけれども、いつ横から攫われるとも限らないのだ。孫市には初めから〈女〉という強みがあるから。
完璧に感情を抑えきっている小十郎とはいえど、商談と称して孫市が訪れた日はどうしても揺らぎを生じてしまう。それゆえにこうして政宗を抱きしめることで心の均衡を保とうとしていた。
「ん?どうした、小十郎」
とろりと笑んで両手で小十郎の頬を手挟み、背伸びをして唇を合わせてくる。いつも思うが彼の唇は甘露のようだ。
「政宗様、お慕いしております」
なんの衒いもなく彼の前で想いを吐露することができるようになったのは、そうしなければ奪われてしまうという危機感からだ。或いは独占欲が言葉という形になって現れたからかもしれない。
「小十郎…」
うん、と政宗は嬉しそうな表情をする。この腕に囲う存在を全ての障害から護りたいと思う。
そういえば、あの女は帰り際にあろうことか政宗の頬に口づけていた。彼女は小十郎の存在に気付いていたようなので、あれは自分に見せつけるための―――牽制ではないだろうか。
(このひとを暴いていいのは俺だけだ。誰にも渡さねえ)
細腰に回した腕に力を入れて引き寄せる。そうすると互いの密着が強くなる。政宗が僅かに戸惑う素振りを見せたのは、密着したことで滾る熱が伝わったからかもしれない。見れば、ほんのりと頬を紅潮させていた。
小十郎は彼の唇を食み、それから孫市が口づけた頬へと唇を寄せた。
「政宗様、」
低く囁く。
「御身を易々と他人に触れさせないでください」
ぱちりと彼の左眼が瞬いた。Why?と怪訝そうに言葉が紡がれる。
「……………小十郎の気が狂いそうです」
貴方は俺のものでしょう?と耳許で掻き口説いた。
「小十郎も男です。俺のものである貴方が俺以外に触れられるのを許せるとお思いか?」
「Oh,」
小十郎の告白に驚いたのか。政宗の左眼が大きく見開かれた。
だが、すぐに細められる。
「Ha-ha,お前って存外独占欲が強いんだな。こんなに近くにいたのにちっとも知らなかったぜ」
「独占欲も強いし、嫉妬深いですよ小十郎は。悪い男に惚れたと思って諦めてください」
「別に悪くねェよ。むしろ上等だ」
首に両腕を巻き付かせた政宗は小十郎に口づけをせがむ。望まれるがままに施すと、もっともっとと更にせがまれた。
「小十郎」
「はい?」
「お前…三代目になに言われた?」
孫市に何を言われたと問われて、素直に言えるものでもない。あれで嫉妬心と危機感を煽られたなど、小十郎の沽券に拘わる。
だから。
口づけで誤魔化してやった。
その後。
答えをはぐらかされたと言って唇を尖らせて思いっきり拗ねる政宗は大層可愛らしかったのだが、小十郎がその機嫌を直すために相当労力を要したことは言うまでもない。

昨日アップした「アンコントロール」の後日談の後編です。
今日は小十郎の巻。
孫市姐さんがいろいろと焚き付けてくれたので、やけに積極的になりました(苦笑)。


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