人生楽ありゃ苦もあるさ

日々のつれづれや大好きなものを力いっぱい叫ぶ代わりに書き綴っています。サイト更新情報や、時々BASARA二次創作(小政、家政メイン)も。 

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268.ヒトクイウサギ【戦国BASARA2:小政】

(Well…what a surprise!珍しいこともあるモンだ)

心の叫びとともに、政宗は左眼を大きく瞬かせた。
珍しい───という以外にどんな言葉が当て嵌まるだろう。
不意に閃いた策に関して<右目>の意見を聞きたくて小十郎の自室を訪れたのだが──小十郎を呼びつける時間さえも実は惜しかったのだ──、当の小十郎は文机に向かったままの姿勢でうつらうつらとしていたのだ。
小十郎が居眠りとは珍しい。
尤も、小十郎とて人の子である。頑強なのは嫌というほど知っているが、その小十郎であっても万能ではないのだから、疲れが溜まっていれば、それは眠くもなるだろう。
(まァ…仕方ねェよなァ…)
春先から頻繁に領地を巡って小さな戦が繰り返されていたのだが、先月敵方の対伊達戦略の要衝となる支城を落としたことで、一気に伊達軍の攻勢となり、最終的には敵大将の降伏という形で和睦がなったばかりなのだ。
戦が終われば今度はその仕置で、政宗もそして小十郎も忙しい毎日を送っている。否、小十郎の方が己よりもずっと忙しいかもしれない。
なににせよ、そういう日々が続いているため、のんびりと二人で過ごした、という甘い記憶は戦を挟んで暫くはなかった。
文机には裁可を仰ぐために最終的には己の許へやってくる書簡が広げられている。それらは小十郎の所で分別され、政宗の判断を待たねばならぬものだけがこの後政宗の許へ寄越されるのだ。
それらの書簡を前にして殊勝に目を通しているのかと思えば、実のところ上体をやや前のめりに傾かせて、首を上下に揺らしているのである。
そんな小十郎の後姿に、政宗は小さく肩を竦めた。
勿論、その様子を愛しいと思いこそすれ、叱責などできる筈もない。彼が疲れているというのならば、それは総て政宗のためなのだから。
片倉小十郎は───そういう男なのだ。
それにしても、と思う。
小十郎は気配に敏い。
たとえ目を閉じていても、眠っていても、自身の背後に人の気配を感じればパッと目を覚ます。
眠っている間に幾度となく悪戯を仕掛けようとしたことがある政宗だが、今まで悉く失敗に終わっているのはそのためだ。
尤も、武将としてはその鋭敏さは必要不可欠ではある。
その小十郎が。
政宗の気配を背後にしてすら目覚めないとは。
よほど泥濘の中にあるのか。
「小十郎…、」
密やかに、囁くようにその名を呼んだ。
それでもどうせ目覚めないのだろう?
「小十郎」
大きな背の後ろで膝立ちになると、ちょうど視線が俯き加減で揺れるているために自然と露わになった項にぶつかる。
ふ、と口許を綻ばせた政宗は。
躊躇いもなく、小十郎の項に唇を押し当てた。
何度も肌を重ねてすっかり嗅ぎ慣れた体臭と唇から伝わる温もり。

(それでも───どうせ気づかないのだろう?)

こんな風に。
所有の証を刻んでも?
「…見えないところに刻むのもいいモンだよな」
日頃の意趣返しってヤツだ。
そういって、政宗は悪戯っぽく微笑んだのだった。



筆頭が眠っている隙に小十郎が…という話をよく書きますけども。
これは逆パターン。
眠っているうちに見えない位置にキスマークって…たぶん小十郎もやっていると思うんですよ、既に(苦笑)。
お互いに気づかないところでいいのかもしれません。

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